カテゴリ:E_第5課題 |
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![]() ![]() ![]() ![]() 大隈講堂の回廊部分というのが、何故あるのかということを調べた。大隈講堂が出来る以前から大隈庭園はあって、その大隈庭園を眺めるためにこの回廊は存在していた。その後にガーデンハウスが出来て、ガーデンハウスへの通り道として大隈講堂と大隈庭園の間に道が出来てしまった。それによって大隈講堂の回廊と、大隈庭園の関係性が薄れてしまったと考えた。 その関係性を修復しようかと思い、これを提案した。まず、回廊と、大隈庭園をつなげるために、緩い坂のようなものを設けて、それによって生じる空洞部分をギャラリーとした。ガーデンハウスは学生が多く利用しギャラリーは必ず通り道となる。 山崎:私はこの有機的な形が結構気に入っている。もともとあった大隈庭園を眺めるバルコニーの意味を復活させて庭園と近づけて、その下を人が交差できるようにしたのは現実味があって良い案。光の落とし方をもう少し工夫して、下にある空間がガード下の空間のようにならないようにしたら良いと思う。 古谷:大隈講堂の変な空間を発見して改善させようとする姿勢が良い。建築化する事で新しい関係性を生み出そうとしている、良いアプローチ。惜しむらくは下の空間。アーケードの開口に呼応するような形で開口があいていれば、もう少し明るい雰囲気になりそう。 藤井:これは断面模型でわかりやすいが、現実の設計になってくると難しいのがこの端の部分。この部分はぜひ逃げないでスタディして欲しい。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 大隈講堂はキャンパスの中心軸から軸線を振って配置されている。軸線の上に立ったときどう見えるかが良く考えられている今の状態は、一枚の完成された絵となっている。完成された絵の中に動きのある現在を、人が動く様子をコラージュすることでファサードを見せることを考えた。軸線を振られていることによって、壁を切って前後にずらすと間に入れ込んだガラスから中の様子が垣間見える。 古谷:これはコンセプチュアルな課題だから出来ることで構造的にはもたないだろうが、古いものにわざとスキャンをかけてその構成を解剖してみるというアイデア。そうしたら、今度は棟の方はこういう風に切ってみたらどうかとか、いろいろ出来そう。現実的ではないんだけれど、大隈講堂が持っている空間構造を自分なりにスタディするためのスタディになっている。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 「壁面の記憶」と題した。大隈講堂を見ると、人間が行動することで痕跡が残っていく内壁と、自然にさらされて変わっていく外壁とにいろいろな蓄積がされる。その壁の間に入っていけるようなギャラリーを考えた。大隈講堂の向かって正面から右側の回廊に対して右側の外壁のところに作る。一つ一つの外壁をくりぬいてそれを外側や内側に入れることによって、今まで外壁になっていた部分が内壁になったり、内壁になっていた部分が外壁になってきていたりと、壁に膨らみを持たせている。また、切り取った外壁をそのままの状態でずらすことで、それ自体が大隈講堂の歴史を物語るような展示物となる。ガラスをメインに使い、大隈講堂の壁を縫うようにギャラリーを見ている人たちの姿も遠くから見たときに展示物となるようにした。 藤井:古いものに対して新しいものをどう対立させるのか調和させるのか、そのとき素材はどのようにするのかという問いに対して、彼女は今あるものにどのように形を与えるか、そのときにストーリーをたてて記憶に基づいて、その中で大隈講堂の持っている象徴的な壁の素材とか、そういうものをわざとバラバラに解体するという作業をして、古典的な印象から現代的な要素としたのはすごく良いと思った。それで出来た形が最終的にすごく今日の私たちがやっているような設計にもっていっているのが良かった。残念なのは、この全体の模型の中でどの壁がどの辺にきて、それが全体の中でどういう風に見えてくるのかというのがここで見えてくると良い。部分はすごく感じがでているし、どういう風にガラスと素材を組み合わせて、いろんな場所が出来ていて、ずらしていろんな空間が出来ているというのはすごく面白い。この中で、新しいものと古いものをどのように交わってくるのかというものが見たかった。 山崎:これだけの操作でこんなに変わってしまうんだというのに気づいた。すごく軽くなったと思う。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 大隈講堂の広場と段差に着目した。普段は目的が無い限り大隈講堂には入らないの、建物内に入らなくても実際にこの広場を学生が利用する感じはある。 この段差に学生がたまっていたりはしているが、基本的にはひっそりしていて人の集積は見られない。連絡バスは来るが実際にこんなに大きくなくても動線は確保出来る。本部キャンパスからの景観を壊さないように半地下にギャラリーを作っていこうと思った。既存の段差に人が座るということを継承して、ギザギザに空間を置いていくギャラリーを提案する。大隈講堂で空間として認識されないものを黒、そうでないものを白と模型で表現した。 藤井:大隈講堂の前の広場に着目して作った人は何人かいたが、その中で前に面したところにものを作るというのはなかなか難しい。地下に掘った作品の中では一番良いと思った。プレゼンテーションも明快で、白と黒の意識と無意識もわかりやすい。確かに大隈講堂の前の階段はなんとなく気になる部分。それを自分で感じて、テーマとして、それを作ったというのはすごく面白い。ただ、段差がしっかり区切られてそこで落ちているが、そこをわざと広場と階段を曖昧にする方が面白いと思う。 古谷:君の真面目な、踏み外さない性格がここに出ている。派手にやれば既存の階段を反転したようなものを作ってしまう。これを直訳して反転させなかったところが君風なんだが、コンセプト的に何か根底あった方がいい。この造形はわりとフリーに出来てしまっている。これは大隈講堂と関係がない。 ![]() ![]() ![]() ![]() 古い建築というのは、見てすぐではその本質的な価値がわからなく、だから周囲にちぐはぐな建物が出来たり、大切にされなかったりするのではないかと思った。そこで、新しい建築で、古い建築を尊重することを視覚的に表せないかと思った。大隈講堂の中心に球心点を設けて、ギャラリーを散在させることを考えた。大隈講堂に近い方は束縛が強くて円に近いが、球心点から離れていくごとにその束縛から開放されて、独自の形が出てくる。それぞれのギャラリーは大隈講堂の開口が伝承されていて、それぞれがつながりを持っている。一番近いギャラリーは大隈講堂の特徴でもあるピロティから自由に出入り出来るようになっている。 山崎:アイデアはおもしろいがパビリオン的なものの姿がもうひとひねり欲しかった。庭園のことも考えるとこの形は疑問がある。 平本:もっと軽い壁で囲んだ方が言っている意味に近い。 古谷:壁の厚みもだが、切れているところの小口が単純に塞がってしまったのも残念。 藤井:今回の課題においては、中に入るというよりは視線が少し抜けるくらいがちょうどいい。開口から大隈講堂が見え隠れするようにするなど。他と違って面白いところはボリュームを一つのルールの中でいくつか点在させていること。マッシブな大隈講堂のボリュームに対して円の形が対比されている。 古谷:実際に作ってあるものは小さいものだが、支配した空間の大きさは大きい、その対比が良い。これは予算に合う。二枚の壁の開口の開け方をもっと工夫して、ある所からは視線が抜けてある所らかは全く見えないようにすると、この形をたどって歩く面白さが生まれる。この開口の開け方は律儀すぎる。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 回廊空間にギャラリーを作り、少し変な回廊の空間を変えようと考えた。まずスラブを置いて見える景色を限定した。回廊空間は歩く事が重要な空間であるから、歩く度に二枚のスラブの間から展示空間が少しずつ変わっていくように作った。外部空間らしさが消えてしまったので、自然光を取り入れようと思い、上部にステンドグラスを貼って、時間とともに展示空間の色彩や雰囲気が変化するようにした。大隈庭園まで空間をのばそうかとも考えたが、手摺を取り去ってしまうことになるので、ここまでにとどめた。 藤井:このエッジ部分がこの先どうなっていくのかはわからないが、全く違うものをレイアウトしてみせるものとしては、出来た空間が面白そうなものになりそうな感じがある。ただ、窓の開け方がまだじゅうぶんにスタディされていない。 平本:ギャラリー側から見たとき、向こう側の壁面が見えないように重なっているが、開口はずらした方が良い。上から光が入ったときに間の壁が色にそまるわけだからそれが見えた方が良い。 古谷:ギャラリーから見たときに大隈庭園への視界が制限されることは意図があるならばいいが、逆に大隈庭園側から回廊を見た感じが失われてしまっている。実際には、既存に対して新しいものを付け加えるということは、新しいものからプラスの価値を生み出すが、必ず既存の何かを失ってしまっていることを意味する。建築の操作は必ず両面性を持っているから、それを考え合わせるという姿勢は必要。
第5課題 「古いものと新しいもの」
出題:藤井由理 実際に建築を設計する際には、周辺の環境から切り離されたまっさらな敷地に、独立して建築を建てられるとは限りません。建築家は自らが新しく設計した建築が周囲の建物や環境とどのような関係となり、どのような影響を及ぼすのかも含めて、デザインする必要があります。 建て変わりの周期が短く、比較的歴史の浅い東京という都市では身近に感じることも少ないかと思いますが、例えば、何世紀も前の古い歴史的な建物が当たり前のように多く残るヨーロッパなどの都市で新しく建築をつくる際には、常に歴史や文化を継承する古い建築との関係から逃れる事は出来ません。特に歴史的な建造物の増築・改築・改装の場合には、それらとの関わり方について、慎重に検討する必要があるでしょう。 今回の課題では、新しく建築をつくるときに、デザインを通して歴史や文化とどう向き合うのかについて考えて下さい。その際に、今の私たちが学んでいる建築の設計の方法は、近代建築の設計の手法の延長上にある歴史的には「新しい」建築であることをふまえた上で、保存、修復といった方法というよりは、その「新しい」建築と「古い」建築の関係をどのようにデザインするのかを積極的に考えて欲しいと思います。 敷地と機能 早稲田大学の大隈講堂(歴史のある「古い」建築)に付随する、早稲田大学の歴史を展示するためのギャラリー(「新しい」建築)を増築して下さい。ギャラリーの大きさや、他の機能については、各自が必要に応じて決定して下さい。 ※今回の課題は中間エスキースの代わりに會津八一記念博物館シンポジウム(14:00-17:00、於,大隈講堂小講堂)に振替となります。 提出日:12月17日 提出物:模型1/100と27cm×27cmのドローイング、解説文 自分がデザインしたギャラリーと大隈講堂の関係がわかる模型を作成すること。 模型の縮尺はあくまで目安なので、表現の必要に応じてより大きい縮尺の内部模型(1/50)などでも良いです。 < 前のページ次のページ >
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